ところで、「漢方」はなんとなく難しそうでとっつきにくいという印象をお持ちではないでしょうか?
例えば高血圧と低血圧の両方に同じ薬を使うといった話を伺って、最初は?って感じでしたが、総合的には東洋医学のすごさにとても関心を持っています。
中国医学の基本に「体のバランスを取っていく」という考え方があることを伺い、その答えがあるように感じました。
体の外からバランスを取るために症状を詳しく聞いて処方するわけですから、「トライ&エラー」を繰り返すという点にも納得できます。
また、比較的ポピュラーな漢方の「葛根湯」を例に成分について説明をしていただきましたが、シナモン、ナツメ、ショウガ、カンゾウ、クズなどがその成分で、それらはみんな「食品」。まさに「医食同源」なんだって思いました。
ちなみに体を温める、「感熱」の概念は西洋医学にはない、東洋医学ならではの考え方とか。それにしてもひとつひとつの成分の効能など、本当に科学的にわかりやすく説明をしてくださいます。
取材前に、薬や健康を考えて思いついたキーワードが「医食同源」と「病は気から」、そして「健全なる精神は健全なる身体に宿る」という言葉。その言葉を読み解くキーワードがきっと「体のバランス」なのでしょう。
病気を「治す」医療から、病気にならない「健康な体をつくる」医療に変化する中で、漢方はますます重要視されることと思います。
しかしながら、富居さんは「漢方が万能というわけではない」とおっしゃいます。そこを薬剤師としての知識や経験で補いながら、漢方のよさを科学的に伝えていきたいとのこと。
医者を目指したこともあり、漢方との出会いを通じて、他人を健康にしてあげられる今の仕事は、大変だけどやりがいがあってとても楽しいとおっしゃっていました。