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■手に職をつけよう!■
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まずは、たこのつきだし
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感動!の鯨刺し
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くじらの唐揚げ
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波矢志の大将、林不二男さんにまず聞いてみようと思ったのが、なぜこの仕事をすることになったのかということでした。かえってきた答えが「手に職をつけよう!」というもの。林さんは田無で生まれ育ち、お母様が飲食業を営んでいらしたとのことで、若いうちから林家の家訓でもある、「手に職をつける」という意識がしっかりしていたとのことです。
林さん若かりし頃の日本といえば、高度成長の真っ只中。当時の若者には、さまざまな選択肢がきっと存在したことと思います。その中で林さんは料理人の道を選び、調理師の免許を始め、技術は常に体で覚え、試験はいつも一発勝負でクリアしてきたとなつかしそうに話してくださいました。
取材がてら、波矢志さんのご自慢のにらたまや、どぜうの唐揚げ、くじら肉などを堪能しながら、カウンターに陣取る中、偶然いらした地元の名士その1、M氏が隣にすわってくださり、このようななつかしい話に花が咲きました。
M氏は、卒業されたふるさとの中学校の同窓生の104人中27人が職人になったと得意そうに教えてくださいました。いつの時代も「手に職をつける」ことはなにより人生の中で自分の自信につながるもの。
終身雇用がゆらいで社会が不安定になっている現代の我々は、こういった諸先輩が歩んできた道のり、苦労を一度じっくり伺って、自分自身を見つめなおし、学歴ではなく、自分の腕で食べていけると胸を張って言えるように、人生設計をしなくてはいけないのだなとまずは感じました。
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■庖丁を絶対捨てない■
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どぜう、使用(調理)前、使用後
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いつも朗らかな大将
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波矢志自慢のお造り盛り合わせ
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これまで林さんは、食堂→和食や→ろばた、そして現在のお店と、少しずつ自分の店の形態を変化させてきたのだそうです。
よくよく伺うと、店のひとつの看板である「どぜう」は比較的早い時期から扱っていた食材。ちなみに唐揚げをいただいてみたのですが、「どぜう」の種類は、「こまどぜう」というもので、想像以上に小さなどぜう。丸ごと唐揚げにしていただくと、どぜう独特のほろ苦さがなんともいえず、酒の肴にぴったりというかんじです。
また、「ふぐ」はご存知のとおり、誰にでも扱える食材ではなく、免許を取る必要があります。時代の移り変わりの中で、商売を考えつつ、料理人としての腕は常にステップアップしていることがわかります。現状に甘んじることなく、ひとつひとつ新しいことにチャレンジするたびに、ご自分の技術を磨いていく…、これもまた見習うべき姿勢なのだと感じました。
そして、もうひとつ、「庖丁を絶対捨てない!」という基本的なご自分のポリシー。粋だなあと思います。お客様にお料理をつくっているときの林さんは、音楽の演奏でもするみたいにいつも楽しそうにされています。
今回すすめてくださった鯨の刺身も、見た目は馬刺しに似ているけど、実にくせがなくおいしくてこれまた感激。そういったサービスの根本にこのポリシーがあるからこそ、それぞれのお客様に合った、良質な料理を提供することができるのだなと感じました。
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■西東京のミニサロン的機能を持つ波矢志■
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のりが豪快な焼きおにぎり
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銀杏、使用前(上)、使用後(下)
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■「波矢志」の内容はこちらからどうぞ!
「波矢志」
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取材をさせていただいたわずかな間に、小さなお店のはずの波矢志には実に多くの来客がありました。何度かおじゃまする機会がありましたが、必ず子供連れなど、家族で来店しているお客様に出くわします。
M氏に、憧れの銀山温泉の話を伺ったと思ったら、そのあといらした地元の名士その2のO氏とその3のK氏に、今度は玉川温泉の話を伺いました。難病に効くと言われるこの温泉に、K氏のご友人の付き添いでかつて訪れたことがあるのだそうです。
かと思えば、この「今月のスポットライト」のバックナンバーに登場した、Y氏やN氏の名前も登場したり、西東京の縮図をみるような数時間でした。お店で出会って仲良くなったり、他の機会に知り合いになっていた方々が思い思いに来店して偶然出会い、酒をくみかわしたりと、さまざまなパターンなのですが、そのネットワークの中心に波矢志そして、大将の林さんの存在はとても大切なのだろうと感じました。
毎月の取材を重ねるにつれ、どんどん西東京大好き人間になっているのですが、「大好き」と感じる部分をよくよく考えてみると、思いやりに満ちた個々の人間関係に触れ、そして個人的にもそうした和が少しずつ増えてくるからなのかもしれません。
今回の取材で2つ残念に思ったことは、大将そして来店者をあたたかく見守るおかみさんが不在だったこと(実は、もう一人の主役としてぜひいろいろと伺いたいことがあったのですが)、そして林さんの集大成とも言える、「ふぐ」を食べ損ねたことです。この日来店された方の中で、ふぐ刺しを召し上がっていた一人客の若い方がいらしたのですが、話に夢中になりすぎて、写真を撮ることすら忘れてしまいました。ま、こちらも時間をかけてひとつずつ、今後林さんの得意技を味わわせていただこうと思っています。
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